フロンティアレポート
今回の訪問先:エースラゲージ株式会社(北海道赤平市)

画像: 赤平工場は、炭鉱で栄えていた時代に炭鉱会社が使用していた施設の一部を現在も利用しています

赤平工場は、炭鉱で栄えていた時代に炭鉱会社が使用していた施設の一部を現在も利用しています

エースラゲージ株式会社 北海道赤平工場(以下、赤平工場)は、スーツケースの製造・販売で国内シェア6割近くを誇るエース株式会社(以下、エース)の基幹工場です。炭鉱の町として知られる北海道赤平市において1971年に操業を開始し、国内唯一のスーツケース生産工場としても知られています。ここでは、エースの代表的ブランド「プロテカ」を中心に年間約15万本ものスーツケースが生産されています。

画像: これまで1,100万本以上ものエース製スーツケースを生産してきた赤平工場。 同工場内のショールームには「プロテカ360」をはじめ、現在生産している製品が多数展示されています

これまで1,100万本以上ものエース製スーツケースを生産してきた赤平工場。
同工場内のショールームには「プロテカ360」をはじめ、現在生産している製品が多数展示されています

赤平工場の特長は、最新テクノロジーとクオリティの高い職人技を融合させた独自の生産システムを構築していること。スーツケースは、パーツの製造、組み立て、検査という工程を経てつくられます。パーツのシェル(ボディ)には、軽量で耐衝撃性のあるポリカーボネート・ハイブリッド樹脂を採用、優れた真空成型技術によって、シェルのどの部分の厚さも均一な仕上がりとなっています。

また、スーツケースの剛性を左右するフレームには、レーシングカーのホイールにも使用されているマグネシウム96%合金を採用。主流となっているアルミニウムフレームに比べて軽量にもかかわらず、常温では決して曲げることができないという強度があります。そのため、加工が難しく、操作性に大きく影響する枠曲げ工程は職人技の見せどころともなっています。

パーツ製造は専用の機械やロボットによる省力化が図られていますが、組み立ては職人による丁寧な手作業が中心です。フレームをシェルに取り付け、内装のシート貼りをした後、バンドや錠前などを手際よく取り付け、最後にスーツケースの開閉がスムーズになるようにフレームをハンマーで叩く調整作業が行われます。作業中のゆがみを正す細かい調整である「どこを」「どの程度の強さで」叩くかは、熟練者でなければわからないそうです。

こうしたクラフトマンシップにも支えられ、メイド・イン・ジャパンの最高級の品質を誇るスーツケースが誕生するのです。最高水準の品質を保持するため、赤平工場ではA.T.I.(ACE Technology Institute:エース品質管理研究所)において8種類もの過酷な品質管理テストを実施しています。

画像: Pを一筆書きでシンボリックにデザインしたプロテカのロゴマーク。プロテカとは、Protect(守る)、Technology(技術)、ACE(エースの理念)の造語です

Pを一筆書きでシンボリックにデザインしたプロテカのロゴマーク。プロテカとは、Protect(守る)、Technology(技術)、ACE(エースの理念)の造語です

赤平工場では、2015年より「プロテカ」ブランドの新製品である「プロテカ360」の製造も行っています。上下左右(4方向)どこからでも開閉できるユニークな構造を持ち、高い利便性を備えています。しかし、従来にない形状であるため、製造が軌道に乗るまでには苦労が多かったといいます。このように、世界トップレベルの品質に加え、スーツケースの未来形を追求するためにたゆまぬ努力を続ける赤平工場。今後も、私たちを驚かせてくれる新たなスーツケースを次々と生み出してくれるにちがいありません。

画像: 軽量性と堅ろう性を両立させる樹脂を加熱したうえで、下から金型を押し付けて成形し、高品質なシェルをつくりあげています

軽量性と堅ろう性を両立させる樹脂を加熱したうえで、下から金型を押し付けて成形し、高品質なシェルをつくりあげています

画像: フレームの塗装工程では、静電塗装装置という専用の機械がまるで人間の腕のような動きで均一に隅々まで塗装を行います

フレームの塗装工程では、静電塗装装置という専用の機械がまるで人間の腕のような動きで均一に隅々まで塗装を行います

画像: 熟練した職人技が求められる組み立て工程では、ケースの裏側にウレタンラミネート生地を手作業で丁寧に貼り付けています

熟練した職人技が求められる組み立て工程では、ケースの裏側にウレタンラミネート生地を手作業で丁寧に貼り付けています

画像: 転落テストではスーツケースに25kgのおもりを入れ、内側に突起のある1辺1.5mの巨大な六角ドラムに入れて転がすことで耐久性を測ります

転落テストではスーツケースに25kgのおもりを入れ、内側に突起のある1辺1.5mの巨大な六角ドラムに入れて転がすことで耐久性を測ります

専務からひとこと

「創意工夫と努力を忘れないDNAを引き継ぎ、
今後も世界品質のスーツケースを提供していきます」

画像: 専務取締役 納谷 孝さん

専務取締役
納谷 孝さん

「創意 工夫 努力 正しく」というエースの社是は、「創造とは、創意・工夫・努力そして正しい物の見方から生まれるものです。」という創業者の言葉から生まれました。当工場の機械が汎用(はんよう)品をアレンジしたものがほとんどなのも、その社是を体現した取り組みの一つ。そうした積み重ねが信頼と安心の日本品質につながるのだと考えています。品質の追求はもちろん、他に類のない商品の開発も当工場の使命です。グローバル展開を視野に入れた「プロテカ360」はその一例で、どこからでも開閉できる新しい発想のスーツケースを完成させました。

今後も、エースグループのDNAを引き継ぎ、信頼の日本製スーツケースを世界に提供するためにチャレンジしていきます。

私たちの職場周辺はこんなところです!

画像: 北海道赤平工場 総務部・情報システム 大須田 捷さん

北海道赤平工場
総務部・情報システム
大須田 捷さん

夏の火まつりではズリ山に火文字が描かれます!

当工場のある赤平市には日本一があります。石炭産業で栄えた町のシンボルとなる777段の段数を誇るズリ山階段がそれです。ズリ山とは、鉱業で発生した捨石(ぼた)が堆積してできた山のこと。頂上には展望広場があり、赤平市街を一望できます。登り切るのは大変ですが、階段の途中で景色が徐々に開けてくるので、一段一段上っていく達成感を得られますよ。

画像: 私たちの職場周辺はこんなところです!

拠点DATA
エースラゲージ株式会社 北海道赤平工場
所在地 北海道赤平市茂尻旭町2-13
設立 1971年8月
事業内容 スーツケース・ビジネスケース・ソフトバッグの製造
http://www.proteca.jp/mijapan/akabira.php


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