日本の流通業では団塊世代の一斉退職、少子高齢化の拡大などで人手不足が顕在化しています。また、ネットから膨大な情報を手にした消費者の購買基準も大きく変化し、従来のマーケティング手法だけでは対応しきれない状況が生まれています。こうした課題を解決するため、日立は人工知能やロボティクスといった先進のITによる高度なデータ活用を実現。「本部」「物流」「店舗」といった実現場のスマート化・効率化による「次世代リテール」を提案しています。

成長戦略には経営と現場の効率化が不可欠

店舗運営を担うパート・アルバイトを中心に深刻な人手不足が続いている日本の流通業界。その現場では、従業員一人ひとりに多大な業務負荷がかかり、本来の売り上げ拡大やサービス向上に振り向ける力が失われつつあると指摘されています。大手チェーンストアなどでは、店舗数の削減や営業時間の短縮、パートの時給アップなどで対応する動きが出ていますが、労働人口が今後漸減していくことを考えると、こうした収益の減少を覚悟した対策では、早晩限界がくることが考えられます。
またオムニチャネルとネット通販の進展で、荷物の小口化と個配の増加、スピード化が進む物流の現場でも、人手不足と業務ノウハウの継承が大きな経営課題となっています。

こうした厳しい環境と向き合う流通業では、ネットからの膨大な情報で購買行動を多様化している「個客」ニーズを的確にとらえながら、経営と現場の両面で効率化を図り、確かな成長戦略を描いていく「攻め」のアプローチが必要です。

人工知能やロボティクスなど先進のITを駆使

そこで日立は、流通業の業務効率化と収益拡大に向けたマーケティング、店舗運営などを次のステージへと押し上げるために、人工知能やロボティクスなど先進のITによる高度なデータ活用と現場のスマート化・効率化によって、お客さまと新たなイノベーションを協創していきたいと考えています。
そのために「本部」「物流」「店舗」といったさまざまなシーンにおいて、お客さまの業務改革と競争力強化を支援していくソリューションや物流サービスなどをトータルにラインアップ。お客さまを新たな成長戦略へと導きます(図1)。

画像: 図1 現場のスマート化・効率化が導く次世代リテール

図1 現場のスマート化・効率化が導く次世代リテール

「本部」~パーソナル・マーケティングを強化~

流通業の本部機能として求められるのは、何よりも収益増加のためのマーケティング力です。これまでも流通業ではマス・マーケティングやセグメント・マーケティングを実施するため、それぞれに適した手法を用いてきました。しかし、ニーズや価値観が多様化し、インターネットや口コミ情報を重要視する消費者が増加する中、従来の手法だけでは不十分になりつつあります。そこで注目されているのが、消費者一人ひとりの嗜好(しこう)を把握する「パーソナル・マーケティング」です。

パーソナル・マーケティングでは、消費者がどのような嗜好で買い物をしているかをタグ情報(以下、商品DNA)を使って可視化します。具体的には、店舗で販売している各商品に対して「高品質」や「低価格」「時間短縮」といった商品特性を表す商品DNAをひもづけることで、同じ30代の女性でも、高品質で安心なものを選ぶ消費者と、コストパフォーマンスにこだわった買い物をする消費者など、それぞれの嗜好や価値観を読み解いていきます。また、同じライフスタイルを持つ消費者が共通して高頻度に購入する商品は、同一の商品DNAを付与できる可能性が高いと推測できます。こうした特性を持つ商品を抽出し「商品DNAの自動付与」を行う仕組みがあれば、消費者の嗜好を可視化する作業負担を大きく減らすことが可能となります。

これらの特徴を備えた手法を容易に導入できるのが、ビッグデータ利活用技術をベースとした「顧客インサイト分析サービス」です。実際にこのサービスを活用して消費者へのアプローチや品ぞろえの最適化に取り組んだある店舗では、対象商品の購買率が約2倍に向上、対象分野の商品売上額が最大約10%アップという大きな成果を上げています。

「物流」~人とロボットが協調する次世代倉庫~

多くの人手を要する物流センターでも、倉庫業務の最適化と効率化が重要な課題となっています。限られた人の力が「サービス力」の向上に注力できるよう、日立は日立物流の現場力とともに、先進的な人工知能技術やロボティクス技術を融合した次世代倉庫「ドリームウェアハウス」の研究開発に取り組んでいます。

例えば「人工知能による作業支援」では、作業者の行動と倉庫管理の情報を詳細に分析し、ピッキングの作業時間が延びる要因を割り出して解決。需要変動や現場の工夫・改善を取り込みながら適切な指示を出すことで、倉庫内の生産性を約8%高める効果を生み出しています(図2)。

画像: 図2 次世代倉庫「ドリームウェアハウス」の概要

図2 次世代倉庫「ドリームウェアハウス」の概要

「店舗」~魅力あるサービスや接客に取り組むための環境を構築~

流通業と消費者がダイレクトに接する店舗では、限られた人員で、どれだけ魅力あるサービスや接客が展開できるかが売り上げを大きく左右します。例えば、24時間営業のコンビニエンスストアでは、空調機や冷凍・冷蔵庫の故障が販売ロスに直結するばかりではなく、ベンダーへの問い合わせや本部への連絡などで従業員に大きな業務負担が出てきます。こうした課題を解決するのが、店舗設備の予防保全改革に貢献する「小売業向けコンタクトセンターサービス」と、設備状況の可視化で店舗運営を最適化する「ファシリティ・モニタリングサービス(クラウド型店舗監視サービス)」です。これらのサービスを適用することで、従業員が接客などのコア業務に専念できるようになり、健全な店舗経営をサポートします。

流通業の未来をお客さまと一緒にきりひらく

これまでご紹介した内容以外にも、日立グループは流通業の売り上げ拡大とビジネス価値創出に貢献する、さまざまなソリューションやサービスを用意しています。PDCAサイクルに合わせた情報活用やお客さまニーズに合わせた商品提供、効果的なコミュニケーションの強化や物流の最適化などでは、流通現場に精通した業務ノウハウと先進のIT、双方のリソースを自社内で保有しているため、柔軟に組み合わせることが可能です。

流通業の売り上げ拡大と活性化は、サプライチェーンの最適化を通して社会や人々の暮らしに笑顔と充足感を与えることにもつながります。

日立はこれからも社会イノベーションに貢献するソリューションとサービスの提供で、流通業の未来をお客さまと一緒にきりひらいていきます。


お問い合わせ先
(株)日立製作所 産業・流通ビジネスユニット 営業統括本部
http://www.hitachi.co.jp/mononare/


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