北九州~大分~宮崎を結ぶ東九州自動車道の全線開通が間近に迫り、地域経済のさらなる発展に期待が高まる宮崎県。人口1人あたり・耕地面積あたりの農業産出額が全国1位の農業県としても知られ、現在は成長産業の一翼を担う「フードビジネスの推進」「畜産の新生」などをリーディングプロジェクトに掲げた長期ビジョン「未来みやざき創造プラン」を進行中です。

画像: オープンデータの現状調査と計画策定を支援

オープン化の推進とともに県庁内の情報共有を図る

日本では国・自治体などが保有するデータを利用しやすい形で民間に開放する「オープンデータ」への取り組みが始まっています。宮崎県もいち早く検討を開始しましたが、そこで採用されたアプローチは「外部公開の前に、まず行政自身がデータの利活用効果を認識するべき」というユニークなものでした。

「オープンデータは一般的に“民間活用によって新ビジネスの創出や地域活性化につながる”と期待されています。ですが、その具体例を挙げるのは正直まだ難しい。自治体内にどのようなデータが存在するか、実態がよく見えていないからです。ならばまず、データを持つ行政自身が情報を活用する立場に立ち、業務改革や効率化などに生かせるのか、検証する必要があると考えました」と語るのは、総合政策部 情報政策課 システム最適化担当 主幹の井上 英幸氏です。とはいえ宮崎県庁では200を超える所属がさまざまなデータを保有しているため、「どの部署にどのようなデータがあるのか、職員自身もわかっていなかった」と井上氏は振り返ります。そこで各部局のデータを棚卸しして全体像を見える化したうえで、庁内での相互利活用を図りながら、今後の公開戦略を練り上げていく独自の戦略が立案されました。

「オープンデータへの取り組みは、まだ始まったばかり。他の自治体の動向調査や推進体制の構築、データの棚卸し調査などを効率的に進めるには、実績とノウハウのある専門家からのサポートが必要でした」と井上氏は続けます。そこでプロポーザル方式で複数社の提案の中から選ばれたのが、日立の「オープンデータソリューション」でした。

オープンデータに関する実績とノウハウで日立を評価

日立グループはオープンデータに関して早くから情報収集と対応方法の検討を進め、2012年10月に経済産業省からオープンデータに関する調査研究を受託したほか、すでに複数の官公庁や自治体のデータ公開と利活用促進を支援してきた実績があります。宮崎県への提案でも、こうしたノウハウを生かした調査分析計画のシナリオや、計画策定後の展開プランなどが大きな評価ポイントになったといいます。

2014年8月から2015年3月まで行われた調査分析事業では、全庁データの棚卸しと、公開する際の法的な問題点や対策、データ公開手法の整理などが行われました。

「オープンデータの意義や重要性はわかっていても、情報をどこまで公開していいのか、各職員の判断が難しくなることが予想されました。そこで円滑なデータ調査を行うための説明会開催や、回答しやすい調査内容の絞り込みなどで日立さんの支援が本当に役立ちました」と語るのは総合政策部 情報政策課 課長の青出木 和也氏です。その結果、調査票の回収率は県庁本課では100%、出先機関では80%となり、合計3,600ものデータセット(※1)を引き出すことに成功したのです。

「各課への調査票の依頼から修正戻しなどのスケジューリングを、日立さんとすべてWeb上のシステムで共有していたので、プロジェクトの推進が滞りなく行えました」と喜ぶのは総合政策部 情報政策課 システム最適化担当 主査の中西 博仁氏です。全庁データを棚卸しした成果は「庁内データベース」として整備され、庁内各所属が持つデータの概要をキーワード検索などですばやく把握できるようになりました。

※1 同一のドキュメントに属する複数のファイルをまとめたデータの集合

画像: オープンデータに関する実績とノウハウで日立を評価

まずは庁内の業務改革での効果を期待

「庁内データベースの利活用はまだ始まったばかり」と前置きしつつも井上氏は、「例えば防災用に県内百十数か所で10分おきに取得していた雨量や河川の観測データを観光や農業、教育などの分野で活用すれば、新しい用途の発見につながる可能性があります。庁内の情報連携で、これまで縦割りが主体だった事業の複数課連携も加速しますし、同じような調査事業を複数課でやっていたものもスリム化できるなど、業務改革やコスト削減のメリットも見えてくるはずです」と語ります。

青出木氏も「県の事業計画などを立てる場合、ともすれば担当者の経験やスキルに頼っていた内容も、複数の調査データをひもづけてエビデンスをとれば、より精度の高い計画となります。また各課の情報共有で、より柔軟で新しい発想が生まれてくれば、地域課題の解決に有効な手段となります。オープンデータとして県民の皆さまへ公開した後は、豊富な情報をもとにした、より建設的なパブリックコメントも増え、県政への参加意識が高まってくるのではないでしょうか」と期待を寄せます。

今後、宮崎県では庁内データベースの内容をさらに拡充しながら、市町村が保有するデータの棚卸し支援も進め、2016年度には一般公開をスタートさせる計画です。

「推進ガイドライン(※2)も公表され、これから本格化するオープンデータ事業では、国や自治体の動向に係る情報が不可欠です。これからも、新しい施策の検討や住民サービスの向上につながる情報を提供していただきたいです」と中西氏は語ります。その期待に応えるため、これからも日立は官民それぞれの新サービス創出や地域活性化の実現を支援する「オープンデータソリューション」の拡充を積極的に進めていきます。

※2 地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン(内閣官房)

画像: まずは庁内の業務改革での効果を期待

宮崎県

所在地 宮崎県宮崎市橘通東2-10-1
人口 1,113,466人(2015年2月1日現在)
世帯数 471,081世帯(2015年2月1日現在)
職員数 17,223名(2014年4月1日現在)
宮崎県
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/

画像: 宮崎県

お問い合わせ先

(株)日立製作所 公共システム営業統括本部 カスタマ・リレーションズセンタ
http://www.hitachi.co.jp/pchannel-inq/

情報提供サイト

http://www.hitachi.co.jp/app/opendata/


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