これからの経営環境でITが果たすべき役割は「守り」から「攻め」へのシフト、つまり競合他社に先駆けた優れたビジネスモデルの構築と、その前提となる経営課題の抽出や解決策の立案にあります。そこで日立は、IT分野における注目キーワードである「IoT」(※1)「デスクトップ仮想化(VDI ※2)」「クラウド・マネージドサービス」を中心に、お客さまの経営課題を解決するためのビジネスイノベーションを支援するプラットフォームソリューションを提供しています。

※1 Internet of Things
※2 Virtual Desktop Infrastructure

新たな経営価値を創出する「IoTソリューション」

IoTとは、単にヒトやモノがインターネットにつながることではありません。M2M(※3)を介して収集される膨大なデータを分析することで、今まで交わることのなかった企業や業種、人をつなぎ、さまざまなシステムやプロセスを個別最適化から全体最適化へと変革していく大きなイノベーションになります。産業革命、インターネット革命に続く「第3の波」といわれる“Industrial Internet”や、第4次産業革命としてドイツが産官学一体で推進する“Industry4.0”の世界を実現させるためのソリューションとしても注目されています。

日立の「IoTソリューション」は、業務システムやスマートフォン、さまざまなセンサデータなどから大量の情報をスピーディーに「収集」して「分析」し、それを「制御」に役立てるサイクルをつくることで、正確な状況把握と将来予測によって新たな価値の発見や、他社の一歩先をいくビジネス展開の実現をめざしています。

※3 Machine to Machine

M2Mとビッグデータを融合

プラットフォーム分野における日立のIoTソリューションは、「M2Mトラフィックソリューション」と「ビッグデータ利活用ソリューション」という2つのソリューションで構成されています。

M2Mトラフィックソリューションは、日立が電力・水道・ガス・交通など社会インフラ分野の施設/設備管理、予防保全などで培った技術と実績から開発されたもので、省電力設計のセンサノード、高効率・高信頼のM2Mネットワークと制御技術、マシンデータやセンサデータの収集・管理・見える化するツールなどをトータルに提供します。

また、ビッグデータ利活用ソリューションは、業務データやログの収集・蓄積・配信、高速データアクセス基盤などで構成される統合プラットフォームをベースに、先進の人工知能、ビッグデータ分析ソフトウェアPentaho、パートナー各社のBIツールなどを、ビッグデータ利活用の専門家によるコンサルティングと知見によって適切に組み合わせて提供していきます(図1)。このようなIoTソリューションが、どのように現場の課題を解決し、ビジネスを革新しているのか、いくつかのユースケースを紹介します。

画像: 図1 IoTソリューションの概要

図1 IoTソリューションの概要

ユースケース1

インフラシステムのリモートモニタリング
世界中の工場に納品される大型装置の販売拡大に向け、稼働率を最大化するアフターサービスの効率アップとコスト削減がお客さまの課題となっていました。そこで日立はIoTソリューションによって大型装置1台あたり数万個設置されたセンサからM2Mでリアルタイムに稼働情報を取得・分析し、事故や故障の予兆を検知する監視分析システムを開発。保全ビジネスの効率化とコスト削減、付加価値向上を実現しました。

ユースケース2

ネットビジネスにおける個客への最適アプローチ
ネットショッピング普及による店舗とECの融合や個客マーケティングの強化をめざしていたお客さまに対し、日立はスマートフォンのアプリケーションを活用し、個客のコミュニケーション情報とリアルな購買行動を多面分析する仕組みを提案。大量データの高速分析から、個客に適したタイミングでのアプローチを実践しています。

「VDIソリューション」を基盤とした「日立クライアント統合ソリューション」

これまで、情報漏えいを防ぐセキュリティ対策や管理効率向上を目的に導入が進んだVDIシステムですが、現在はそれに加えて、労働人口の減少やダイバーシティ、グローバル化対応といった時間あたりの価値最大化をめざすワークスタイル変革を実現するソリューションとしても関心が高まっています。

企業は今後、従業員の利便性や生産性を高めるだけでなく、育児や介護によって職場を一時的に離れる人財も継続的な戦力と位置づけ、働き続けられる環境を維持していく視点が必要です。そのためにもモバイルワークや在宅勤務など、新しい働き方の選択肢を用意するワークスタイル変革の推進が企業成長に欠かせない要件となっているのです。

日立は「VDIソリューション」としてIT環境の整備だけでなく、新しい働き方の実現に不可欠な社内制度の見直しや意識改革などの上流コンサルティングも含めてトータルに支援する「日立クライアント統合ソリューション」を提供します(図2)。

画像: 図2 日立クライアント統合ソリューションの概要

図2 日立クライアント統合ソリューションの概要

グループ社員約9万人を対象としたVDIの構築・運用実績を保有

具体的には、株式会社日立コンサルティングや協業する株式会社テレワークマネジメントの専門コンサルタントが、お客さまの社内の意識・制度改革や投資計画の策定、IT環境の構築・運用までを提案する「フレキシブルワークコンサルティング」と、豊富なデータアクセスとコミュニケーション手段で働く基盤をITで高度化する「フレキシブルワークソリューション」を提供。お客さまのワークスタイル変革を迅速かつ効果的に推進していきます。

日立は10年前からグループ社員約9万人を対象にVDIシステムを構築・運用してきた実績と豊富なノウハウを持っており、幅広いお客さま層に適したソリューションを提案しています。

ユースケース3

ワークスタイル変革コンサルティング
女性の活躍・育児支援・介護支援・グローバル化対応といった時間あたりの価値最大化をめざすワークスタイル変革に対し、全社での試行・IT基盤の見直し・社内展開シナリオといった問題解決のコンサルティングにより、お客さまに最適なIT戦略を立案しました。

ユースケース4

サービス利用型VDIソリューション
オフバランスとIT投資抑制をめざすお客さまの経営課題に対し、日立は自社の大規模VDI構築・運用のノウハウを生かした「かんたんPrivateDaaS」を提案。お客さま指定のセンターに設置したプライベートなDaaS環境を月額支払いで利用可能なサービスにより、VDI基盤の稼働維持管理、運用サービスを提供。お客さまの運用管理を支援し、安定稼働を実現しています。

運用コストを低減する「クラウド・マネージドサービス」

グローバルビジネスの拡大や新規事業の立ち上げに際し、企業は初期投資の抑制や短期間でのシステム構築を可能とするクラウド活用を本格化させています。しかし、データの機密性やシステムの堅ろう性、コストメリットなどに合わせた適材適所のクラウド活用を進めるには、それぞれで異なる運用管理業務が大きな課題となっていました。

複数クラウドを適材適所でつなぐフェデレーテッドクラウド

そこで日立は2014年8月、業界に先駆ける形で、お客さまのプライベートクラウド、日立が運用するマネージドクラウド、Amazon Web Services(TM)(AWS)やMicrosoft® Azure(TM)などのパートナークラウドを一元的に監視・運用できる「フェデレーテッドクラウド」を提唱。2015年6月には、そのコンセプトを実現する「フェデレーテッドポータルサービス」をリリースし、3種類のクラウドの柔軟な連携を実現しました。また、統合システム運用管理「JP1」を適用することでマルチクラウド環境の一元管理が可能となります(図3)。

画像: 図3 日立のフェデレーテッドクラウドの概要

図3 日立のフェデレーテッドクラウドの概要

フェデレーテッドポータルサービスでは、AWSやMicrosoft® Azure(TM)など、管理画面や操作方法が異なるクラウドを1つの画面から一元的に管理でき、契約・運用・監視といったさまざまな業務をワンストップで実行できます。これにより、業務アプリケーションの特性に合わせた柔軟なクラウド利用や、複数のクラウド上に配置された業務アプリケーションの効率的な運用管理を実現し、IT投資全体の最適化を図ることができます。

IT投資全体の最適化をトータルに実現

他のクラウドと比較してコスト負担の大きいプライベートクラウドに対しても、お客さまセンターに日立資産のストレージ環境を設置する従量課金プライベートクラウド型ストレージサービス「Storage Utility Management Service」(以下、SUMS)や、日立が持つ各種ミドルウェア製品や関連オープンソースソフトウェアをお客さまの目的に合った形で組み合わせ、構築と運用を従量課金で提供するデータ連携統合基盤サービス「Hitachi Integrated Middleware Managed Service」を用意。適正なコストで、お客さまのイノベーションを支えるスピーディーなシステム開発と柔軟な運用をサポートしています。

ユースケース5

お客さまサービスの品質向上をめざした最適クラウドサービスの活用
あるお客さまではITライフサイクルコストの最適化を図る一方で、IT利用者へのサービスの品質向上をめざしていました。これに対して日立は、利用登録データベースや認証基盤といったクリティカルなシステムはオンプレミスで運用しつつ、Webサーバや監視サーバ、VOD(※4)などのシステムは高信頼な日立のマネージドクラウドで、またピーク時対応にはAWSやMicrosoft® Azure(TM)を利用する適材適所のハイブリッドクラウドを提案。フェデレーテッドポータルサービスの適用で
お客さまの運用負担を低減しました。

※4 Video On Demand

ユースケース6

プライベートクラウド型ストレージサービス
IT運用のコスト削減による事業ポートフォリオ改革を進めていたあるお客さまでは、自前のIT資産やSIをサービス活用へシフトする一方、IT担当者の本業回帰を構想していました。そこで日立は、お客さまセンター内に日立資産のストレージを維持・運用管理業務も含めて従量課金で使えるSUMSを提案。既設の他社ストレージもSUMSへ取り込む提案で、ストレージ資産をオフバランスし、総資本利益(ROA ※5)の改善に貢献しました。

※5 Return On Assets

ソリューションを支える高信頼なプラットフォーム製品

お客さまのビジネス成長とイノベーションを加速するため、日立はサーバ、ストレージ、ミドルウェア、ネットワークなどの継続的な強化を図っており、付加価値の高い高信頼なITプラットフォーム製品を開発・提供してきました。

その中でも、ビジネスをつなぎ、新しい価値を発見できる新ミッドレンジストレージとして開発されたのが、Hitachi Virtual Storage Platform(以下、VSP)ミッドレンジファミリー「VSP G800/G600/G400/G200/G100」です。ハイエンドモデルVSP G1000搭載のストレージ基本ソフトウェアを全モデルに適用し、先進的な仮想化機能を中小規模システムでも実現。異機種の複数ストレージ装置を仮想的な1つのストレージ装置としてみせ、運用管理を一元化できる(※6)ほか、アクセスが集中しているデータを高速なフラッシュ媒体へリアルタイムに移動できる新技術「active flash」(※7)も搭載しています。

このほかのITプラットフォーム製品についても、日立は製品化サイクルにおける各工程で信頼性や高付加価値の作り込み、徹底した品質管理体制の構築など、日立ならではの「モノづくり」で、お客さまシステムの安定稼働による事業継続を支えています。

※6 米国特許第6,721,841号 取得済
※7 米国特許第8,880,830号、米国特許第8,918,609号 取得済

攻守一体の強固なIT経営を日立とともに

特集冒頭にも述べたように、いま日本の企業にはIT経営を「守り」から「攻め」に転じ、企業の付加価値向上やグローバル市場での競争力強化を図ることが必要です。言い方を変えるなら、かつてのような「IT=現場の業務効率化の道具」という認識を改め、「IT=イノベーションの実現を早め、他社優位性を確保するための重要な経営資源」ととらえる発想の転換が求められているのです。

そのために、限られた予算内でのIT投資構造の改革が急務となる中で、課題解決に貢献するのが日立のプラットフォームソリューションです。例えば、多額の固定費やカスタマイズ費用が必要な既存システムから脱却し、IT資産を持たないクラウド活用にシフトすれば、戦略的なIT投資に必要な原資を確保することができます。この新たなIT予算の捻出を支援するのが、高信頼な日立のマネージドサービスや、多種多様なクラウドサービスを適切なコストで活用できる「フェデレーテッドクラウド」です。

一方、「攻めのIT経営」を支援する代表的なソリューションとなるのが、多様なリアルタイムデータを活用し、新たな知の創造と迅速な意思決定に役立つ「IoTソリューション」、変化を先取りしたワークスタイル変革を実現する「日立クライアント統合ソリューション」といえます。このほかにも日立は、お客さまのさまざまな経営課題を解決し、ビジネスモデルの革新を支援するプラットフォームソリューションを多数用意しています。攻守一体の強固なIT経営をグローバルに展開していくパートナーとして、今後もお客さまを強力に支援していきます(図4)。

画像: 図4 攻めと守りのITを支えるプラットフォームソリューション

図4 攻めと守りのITを支えるプラットフォームソリューション

お問い合わせ先

(株)日立製作所 ITプラットフォーム事業本部
http://www.hitachi.co.jp/products/it/portal/support/contact/

情報提供サイト

http://www.hitachi.co.jp/it/

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