医療機関など、ヘルスケア業界では、業務システムのIT化や、医師・研究者による研究用データのデジタル保管を通じて、デジタル化されたデータ蓄積が進んでいます。

デジタルデータとして蓄積されている情報を活用して現場の業務を改善・効率化したり、研究の質・幅を拡充したりするための取り組みは、データのデジタル化が進むとともに広がりをみせてきましたが、ITリソース不足や使い勝手の良いデータマネジメント製品の少なさが、現場の大きな負担となっていました。

日立では、長年医療機関・健診機関などに業務システムを提供してきたノウハウと、ITソリューションベンダーとしてのデータ活用ソリューション技術とを組み合わせ、ヘルスケア分野におけるさまざまなデータ活用ニーズに応えようと、ソリューションの開発に取り組んでいます。

ヘルスケア分野におけるデータ活用に関するニーズは、利用目的や蓄積データの形式や内容に応じてさまざまです。ニーズにお応えするための日立のソリューションコンセプトをご紹介します。

コンセプト その1
「ベンダーフリー」なデータ取り扱いを実現し、連続性のあるデータ利用をサポート

 日立のヘルスケアデータ統合ソリューションの共通コンセプトは「ベンダーフリー」です。
 ベンダーフリーを貫くことで、医療機関内にあるさまざまな部門システムに蓄積されているデータや、複数の医療機関・研究機関にまたがったデータの相互利用をサポートできます。また、システム入れ替えによるシステムベンダーの切り替わりがあっても、連続性のあるデータとして取り扱っていくことが可能となります。ベンダーフリーの実現にあたり、国内の標準的な診療情報交換規格であるSS-MIX2(※1)標準化ストレージに対応したHL7(※2)形式データを活用し、データベース化を行っています。

※1 Standardized Structured Medical record Information eXchange 2
※2 Health Level 7

コンセプト その2
分散保管された形式の異なるデータ群を適切な手段で統合

 データ活用にあたっては、複数のデータソースを組み合わせることで、価値や精度の向上が期待できます。しかし、統合利用のためには、それぞれのデータソースで登録・管理されているデータの関連性を定義しておくことが必要です。また、対象データがテキストや画像のように形式が異なる場合でも、統合して扱えるようにすることも必要になります。 日立のヘルケアデータ統合ソリューションが、これらの課題を解決し、日常業務の中でさまざまなデータを統合利用する現場をサポートします。

コンセプト その3
安全・安心にデータを取り扱えるプラットフォームを独自の技術で提供

 データの価値が高まるにつれて、取扱データ量や利用者が増え、セキュリティやデータに付帯する個人情報保護が一層重要になってきています。
 データを安全・安心に利用できるよう、日立は匿名化情報管理サービス「匿名バンク」※3や検索可能暗号化(※4)などの独自技術でサポートします。

※3 個人を特定できる機微情報を切り離して匿名化した情報を管理する基盤
※4 暗号化したままデータ検索を可能にする技術

ソリューション例1
複数のデータベースに分散保管されたテキストデータを統合・分析

 日立は、電子カルテをはじめとした各種医療システムの導入によりデータのデジタル化が進んでいる大規模病院や研究機関向けに、分散保管されたデータの一元的なデータベース化をサポートしています。ベンダーフリーなデータベースの構築により、お客さまの業務改善や研究・解析を支援しています。

 実現にあたっては、日立がアプリケーションパートナー契約を締結しているインターシステムズ社の「InterSystems Ensemble®」、「InterSystems Caché®」を利用し、SS-MIX2標準化ストレージから情報を取得。データを変換してデータベースに集積する仕組みを採用しています。

 また、デジタル化されたテキストデータの統合を簡便に実現する仕組みを提供し、より高速なデータ解析や、機械学習技術などを応用した高度な分析ソリューションの提供をめざしています。

 このヘルケアデータ統合・分析ソリューションは、国内の大規模医療機関において臨床研究支援を目的として採用されており、現場視点での一層の機能向上を図っています。

ソリューション例2
多様なデータ形式に対応した統合保管、検索・抽出機能

 ヘルスケア分野で取り扱われるデータはテキストデータだけではありません。例えば一人の患者さんのデータを抽出する場合、電子カルテのテキストデータのほか、MRI検査の画像データ、他院からの紹介状スキャンデータなど、多様な形式が抽出対象となる場合があります。

 また電子カルテのようなテキストデータであっても、システムベンダーが切り替わってしまうと、「以前の蓄積データと分断管理せざるを得ない」というケースがあります。

 日立では、これら分散保管された多様な形式のデータ群を、専用サーバに一括して蓄積し、横断的にデータを検索する技術の開発を進めています。保管するデータに、あらかじめメタ情報を定義してファイルを格納することで、データ形式・システムベンダーなどに依存することなく、データを検索できる環境を構築します。これにより、ベンダーを変更したシステムの更新においても、継続したデータ蓄積・利用を可能にします。

 1,000名程度の患者データを対象に、診察の場で必要なデータ抽出・閲覧を行った実証実験では、簡便にデータ抽出・確認が行えたと高い評価を得ています。

 お客さまが日常業務の一環として、データ統合・利用が可能な現場の実現をめざし、一層の技術開発・ソリューション提供をめざしていきます。

画像: ヘルスケアデータ統合ソリューションの概要

ヘルスケアデータ統合ソリューションの概要


お問い合わせ先

(株)日立製作所 スマート情報システム統括本部
https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/it/p-channel/iryo/form.jsp

情報提供サイト

http://www.hitachi.co.jp/products/it/iryo/
http://www.hitachi.co.jp/tokumeibank/

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